アドラー心理学を基礎とした「勇気づけの子育て」を実践している、アドラー勇気づけパパの新田浩也(にったひろなり)です。
今回のテーマは「「ダメ出し」から「ヨイ出し」への切換えで、子供をずっと勇気づけ!」についてご紹介します。
私の場合、「ダメ出し」から「ヨイ出し」への切換えの前後で、大きく子育ての人生が変わりました。
ダメ出しや否定よりも、感謝や共感を!
わかりやすい例なので、ママからのダメ出しの例から始めさせて頂きます。
(ママを悪者にしているわけではないんです)
残業をして疲れて帰ってきて、やっとの事で洗濯物や片づけをして・・・、
「ちょっと、ここ、もっとちゃんとやってよ」とダメ出しをされたら?
やっとの事で、洗濯物が終わったら、矢継ぎ早に、「じゃあ、これも、お願い」と言われたら?
なんかやる気を失ってしまいますよね。
もちろん、ママさんの気持ちも十分わかっているつもりです(汗)
ママが当たり前にやってることですからね。
こう言われたらどうでしょうか。
「今日も仕事大変だったね」
「疲れてるのに、ありがとう。助かったわ」
俄然、やる気が出るのではないでしょうか。
別の例です。
「それは違うんじゃない。こうしてくれる?」とすぐに否定から入るのと、
「いろいろ考えてくれてありがとう。でも、こうしてもらった方が助かるんだけど。試して見てくれる?」と、共感から入るのと、
どちらがやる気が出るでしょうか。
上記のパパとママとのやりとりを自分と子どもとのやりとりに当てはめるとどうでしょうか?
知らず知らずに、自分が言われてモチベーションが下がることを、子供にしてしまっていることはないでしょうか?
上司に言われて嫌な気持ちになったことを、子どもに言ってしまってることもあるかもしれません。
子どもだって、ダメ出しや否定より、感謝や共感をしてもらった方が、俄然、やる気が出るはずです!
「ダメ出し」から「ヨイ出し」への切換えで、子どもを継続的に勇気づけ
私が1番最初に出会ったアドラーの本、
「ほめるより子供が伸びる 勇気づけの子育て」 原田綾子[著]より引用です。
子供を勇気づけるには、子どもへの「ヨイ出し」も大切です。
「ヨイ出し」とは・・・、
「ダメ出し」の反対で、良い点はもちろん、当たり前にやっていること、できていることに注目し、言葉で伝えることをいいます。
人は、注目された行動の頻度を増やしていきます。
ですから、こどもに良くなって欲しかったら、「ダメ出し」より「ヨイ出し」ですね。
子どもを伸ばす一番のポイントは・・・、
子どもに・・・
「見ているよ」
「味方だよ」
「仲間だよ」
「いつも応援しているよ」
・・・ということを伝えること。
この文章に出会ったのが、私の「勇気づけの子育て」の始まりでした。
まず、私が1番最初に試したのが、単純に「ダメ出し」を極力やめて「ヨイ出し」に徹することでした。
1ヶ月も続けていると、だんだん変化が現れてきました。
そして、子どもに、「やる気と自信」がついてきたような気がしました。
子どもにとって、家が安心できる場所という安心感と、自分はできる!という自己効力感(※)が、だんだんと育まれていくんだと思います。
※自己効力感
人が何らかの課題に直面した際、こうすればうまくいくはずだという期待(結果期待)に対して、自分はそれが実行できるという期待(効力期待)や自信のことを自己効力感という。
引用元:コトババンク
あと、ダメ出しをしないと決めたら、イライラも半減しました。
「ダメ出し」から「ヨイ出し」への切換えで、じわりじわりと、安心感と自己効力感が育まれていくんだと思います。
ヨイ出しってどうやってするの?
子供を観察していると、1日の中で、ダメ出しをしたくなるような行動は、実は、かなり限られていることがわかります。
しかも、それは、冷静に考えてみると、大きな問題でもなかったりします。
朝:早くしなさい。忘れ物ない?
夕:漫画ばかり見てないで宿題しなさい!
夜:はやくお風呂入りなさい。はやく寝なさい。
そんなところではなんでしょうか。
なのに、毎日同じことに、アレしなさい、早くしなさい、これはダメ、など、口出ししてしまいます。(大部分が子供に良かれと思ってなんですけどね)
毎朝、「早くしなさい!」って言っているのは、あるあるですね。
しかしながら、実際、「早くしなさい!」って、何百日も言い続けて、早くなることはありませんでした。
逆に、1日の中で、当たり前にできていることや、適切と思える行動が、ほとんどだったりします。
でも、そのことに言及することは、ほとんど無かったりもします。
例えば・・・、
朝、ノロノロしていると「早くしない!」。
でも、テキパキしてたら、何も言わない。
なんてこともあったりします。
「勇気づけの子育て」では、逆をおすすめします。
朝、ノロノロしているときは、特に何も言わず。
でも、テキパキしていたら、すかさず、「テキパキしてるね〜。はやく用意ができると気持ちよくない?」とヨイ出しの勇気づけを。
朝起きる、ご飯を食べる、学校に行く、保育園に行く、バイバイする、家に帰る、晩御飯を食べる、お風呂に入る、歯を磨く、寝る。
これらすべて、適切な行動ではないでしょうか。
子どもが小さいうちは、適切な行動の「オウム返し」がやりやすいです。
「ちゃんと靴が履けたね〜」「お着替えできた〜」「嬉しかったんだね〜」など。
それだけで、認めてる感をかもし出せます。
あと、適切な行動に注目しているので、その行動の頻度が上がっていきます。
ちなみに「えらいねー」は、なんか上から目線な感じもするので、控え目にしています。
4歳の娘にはまだ使っていますが、10歳の息子にはあまり使わないようにしています。
「ありがとう」「助かる〜」「うれしい」「頑張ってるね」は、ほぼ、オールマイティで、いろんな状況に使えるので便利です。
否定したい気持ちがある時は、「あー。そう思うんだね」で共感。
(共感は同意や同調と異なるので、オールマイティなところがあります)
取り込み中に何かをお願いしたい時は、「テレビばかり見てないで!」と否定からではなく、「楽しんでるところ悪いんだけど」と、共感から入った方が、いい結果に繋がることが多いです。
寝る前の勇気づけのすすめ
塾に通っている息子であれば、「今日も一日頑張ったね」
まだ小さい娘であれば、「今日、〇〇できて嬉しかったね。」
などなど、寝る前の勇気づけで、いい気分で一日を終えることができます。
そうすれば、また元気いっぱいで、次の朝起きれると思います!
「ダメ出し」から「ヨイ出し」への切換えするにあたって、ひとつ留意点があります
急にダメ出しをやめてヨイ出しを積極的に始めると、家族がびっくりしてしまうかもしれません。
始める前に、宣言をした方がいいかもしれません。
「お父さん、これから、みんなの良いところに注目して、どんどんヨイ出ししていこうと思うんだ」
是非、「ダメ出し」から「ヨイ出し」への切換えで、子供も自分もずっと勇気づけを!
(番外編)状況に対しても、ダメ出しからヨイ出しへ
前回に引き続き、ちょっと自己勇気づけの話しです。
自分の状況に対しても、ダメ出しからヨイ出しを心がけることを試してみてはいかがでしょうか?
会社で理不尽で嫌なことがあるかもしれません。
でも、ちょっと視野を広げてみると、実は、有難いことや、ヨイ出しできることの方が多かったりもします。
(落ち込むところは落ち込んだり、イライラするところはイライラして、ネガティブな感情は、無理に押さえつけずに)
朝起きて、満員電車で出社して、仕事の期限を守って、数々の仕事をこなして、挨拶してくれる人がいて、話を聞いてくれる人がいて、一緒にランチしてくれる人がいて、お菓子をくれる人がいて、などなど。
思ったより、いいことがあるもんです。
アドラー式言葉がけの事例集!
「ヨイ出し」や「勇気づけ」の言葉がけがたくさん載っている事例集で、大変おすすめです!
子どもが伸びる!自信とやる気が育つ! アドラー式「言葉かけ」練習帳 原田綾子[著]
子どもへの「勇気づけ」がどんなものかを体感できるほど、たくさんの事例が載っています!
勇気づけの子育て日記を公開中!
心配性なパパのハッピーアドラーライフ
是非、こちらから覗いてみてくださいね!
■参考文献
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>>パパのためのハッピーアドラーライフ
引き続き、よろしくお願いします