こんにちは。FPパパの森野です。
前回は「将来の選択肢を増やそう!」というテーマでした。
「リスクが恐いからなにもやらない」 がよいのか、 「リスクは恐い。だからこそリスクに備えるために、将来の選択肢を増やすために、資産運用を学ぶ」 がよいのか。良く考えてみてくださいね~、という内容でした。
今回はもう一歩踏み込んで、じゃあ、なにもしないのはホントにノーリスクなの?というテーマについて、一緒に考えていきましょう。
インフレ(物価上昇)で、おカネの価値はどうなる?
皆さんインフレリスクって聞いたことありますでしょうか。端的に言えば物価上昇リスクです。
インフレリスクの話でよく出てくるのが、缶コーヒーの値段です。
こちらの図を見てください。
一般的な自動販売機で一般的な缶コーヒーを買うときの金額がいくらだったかを示したものです。
さて、この2050年の缶コーヒー価格、皆さんいくらくらいだと予想しますか?
セミナーなどで参加者の方に「2050年の金額を予想してください!」とお願いすると、皆さん150円とか、200円とか、ほとんどの方が今よりも高い金額を予想します。
このクイズに正解はありませんが、経験的、感覚的に物価上昇の可能性が高いことを感じ取っているのだと思います。
これは過去の事例からも、また日本の政策として物価上昇を目指していることを考えても、妥当な予想だと思います。
ここでもう一度図をご確認ください。
仮に皆さんの予測の通りに物価が上がった場合、貯金していた1000円は、将来的に今の1000円の価値を持たないことがわかると思います。
つまり、円の額面金額は変わっていませんが、 円の価値は下がっているということですね。
この例のように、1000円貯金箱にいれていて、買えるジュースの本数が減るくらいなら笑い話ですむかもしれません。
でも、例えばこれが、子供たちの将来のために貯めている500万円だったり、自分達の老後のために貯めている1000万円だったりしたらどうでしょう。
ちょっと笑い話では、済まないですよね。
これはFPの先輩に伺った実話なんですが、 お客様のお婆様が亡くなられた時のこと。
生前お婆様は「私は葬式代もお墓代も、若い頃十分用意しておいたから心配いらないよ」とおっしゃっていました。
ところが実際に口座を見てみたら… 「6万円」しか入っていなかったそうです。
おそらく、お婆様がお若い頃に用意した6万円は、当時は相当な大金だったのでしょう。
このエピソードは、FPとして「なにもしないことのリスクを多くのお客様に伝えなければ!」と考えさせられるインパクトのあるものでした。
インフレリスクの対策は様々ですからここでは説明は割愛しますが、なにもせずに、すべての資産を円預金で保持することには、大きなリスクが潜んでいることは実感いただけたと思います。
最後に
いかがでしたか?
今回は「なにもしない=ノーリスク?を改めて考えよう!」についてご紹介しました。
最後までお付き合いありがとうございました!
次回のテーマは「人生の中のおカネの貯め時、使い時を考えてみよう(仮)」です。
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